其の四 繋がりの力
繋がり持ちて叶わざること無し
友情、それは無色透明、無味無臭、それでもなお、確と感じる友との繋がり。
曇りなき友愛は、傍から見ていても感じることができるほどに美しく、他者の心をも暖める。
自分にもそんな繋がりが欲しい、そう星に願うとある日枕元に置かれているものではない。
目に見える物体でもなく、冷静に、せやから無色透明やゆうとるやろがい!
真の友との繋がりは、苦楽を共にしてこそ、芽生えるものである。ただ同じ空間を共有するだけでは、その場しのぎの薄っぺらいケツ拭きと同じなのだ。
温故知新せよ
中国の建国に人生を捧げ、不倒翁の異名で知られる周恩来。
激動の時代に失脚することなく、途方もない仕事量を捌き続けた彼の原動力は「革命で倒れていった同志の存在」であったと言う。
それやん。
まさにそれ。繋がりの力。
真の友情とは、真の絆とは、会話や文通の数で計るものではない。もはや語る必要すらもない。それでも我が身を奮い立たせてくれるもの。
周恩来の心には、常に仲間が生きていた。死んでも死なない友。幾年の時を重ねようとも微塵も崩れない団結。
彼らの間に熱き友情が厳然と築き上げられていたことは、もはや疑う余地もなく、同時に、異なる体に宿る心を同じく一つにすることで、どんな困難をも乗り越えていく原動力となることは、火を見るより明らかである。
嵐に撓る青竹が如く
青竹は、その細長い容姿とは裏腹に、轟々たる嵐に耐え得る。それは、それぞれの竹が、節目を持っているからだと言われている。
確かにその通りだが、もう一つ理由がある。
それは、竹の根は横に伸びて繋がっていること。
表面上は1本ずつが直立しているように見えるが、実は根っこの部分で手を取り合っているのである。普段は見えない土の下で、無言の連帯を組んでいるだ。
テーブルの下で賄賂を贈って癒着してるのと訳がちゃいまっせ! 自然界に眼を凝らせば、生きる智慧が見えてくる。人間界の浅はかな栄枯盛衰には目もくれず、自然は静かに生態を営む。
齢、45億の生き様である。
この地球を舞台に活躍する我が塾生には、そのように格好良く生きて欲しい。
駆け付けよ
その場限りの繋がりを増やしても、大抵の場合は虚無感だけが残る。その虚空の中でも光を失わずに輝き続けるもの、それが真の繋がりである。
それは家族、友人、師弟など、人生の節目に手を取り合い、苦楽を共有した本気の絆。
これがあれば、周恩来先生のように、嵐を捌く竹林が如く、如何なる困難が来ても負けない強さになる。
まずは困っている仲間がいれば無言で駆けつけよ。見返りなど、微塵も求めるな。
お前が困っていれば、遠慮なく仲間に言え。話を聴いて頂いた恩は、一生忘れるな。
そうして強き連帯は築き上げられてゆく。
塾生よ、もののふと成りて世界を照らせ。
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漢になっちまうぜ?